前職と前々職では正社員を経験した。前職を辞める時、俺は思った。派遣をやってみるのもいいかも!
正社員で入社して短期間で辞めてしまうと経歴に傷が付く(正社員だと、再就職の時に辞めた理由が必要になる。派遣社員なら契約が切れたと言い訳ができる。)だから最初は派遣として入社して、その職場が気に入ったらそこで正社員になることができる。よし!やってみよう。ということで今回は俺が派遣社員を経験したときに感じた事、メリット、デメリットについて書いていく
目次
派遣社員とは?
正社員のメリットは、よほどのことがない限りクビにはできないということ。そして正社員には雇用期間の定めがないので、自己都合退社か会社都合退社しなければ、定年まで働くことができる
その真逆としてはアルバイトがある。アルバイトには「もう明日から来なくていい」が通用してしまう。「○○の期間まで働きます」という契約がないからだ。人が突然いらなくなったらすぐに仕事を失う危険性がある。
派遣社員は、正社員とアルバイトの中間だと思えばいい
派遣社員には契約期間がある。例えばあなたと企業の間では「6ヶ月事に更新をする」という契約を結ぶとする。これは6ヶ月間の雇用は確実に認めますということ。だからアルバイトのように「明日から来なくていい」は通用しない。
例えば4月1日から9月末までは我が社の社員としてを認めるが、10月1日以降はわからないということ。「次も更新をします」といわれたら引き続き働けるが「次の更新はない」といわれたらもう働けない。契約期間は「短くて1ヶ月~長ければ最長3年」がある。
プロのスポーツ選手に近い感じだが、プロのスポーツ選手は、選手個人と団体との直接の契約。契約社員のようなもの。派遣社員はこの間に派遣会社が入って、仕事や人材を上手に振り分ける役割がある
派遣社員はどうやってなるの?
あなたが派遣社員になりたかったら、派遣社員を扱っている会社に登録する必要がある。(以下派遣会社)
派遣会社は、あなたと会社の間に入って、派遣の仕事を紹介する役割をしている。派遣社員を考えている人はまずは派遣会社に登録しよう
派遣会社選びの注意点
たくさんの人に登録してもらうための「派遣会社の戦略」を理解しよう
派遣会社はたくさんの人に派遣社員登録してもらえれば、企業に対してすぐに派遣社員を紹介することができるので、たくさんの派遣社員登録者が欲しいと思っている。
求人広告に。高めの時給の仕事を記載させておく。そうするとその求人広告を見た人が派遣会社に登録しにくる。
しかし、求人広告にのっていた仕事はウソの可能性もある。求人広告は派遣登録者を呼び寄せるための一つの手段、求人広告どおりの仕事はないと思っておいたほうがいい。理想的な仕事を見つけるには色々な派遣会社に複数登録をしておき、自分にあった条件を伝えておく。派遣会社側から俺たちに電話してくることもあるので、複数登録をして利用したほうがいい。
派遣会社も社員獲得のために、求人広告に「おとり求人」をのせていることもある。派遣会社を複数登録して良い条件の仕事を見つかりやすい環境を自分でつくることも大切
なぜ短期と長期があるのか?
短期派遣社員を欲しがる企業側の心理
短期契約の場合なら、忙しい時だけ人を雇う事ができる。忙しくなくなったら、短期の人たちの契約更新を終了してしまえば、余計な人件費がかからない。作業員の人数を調整しやすいというメリットもある。
俺も短期契約で働いていた。工場は計画的に物を作る。だから人手が欲しい時だけ人を雇い、いらなくなくなりそうな時のだいたいの計画がわかっている。短期を欲しがる企業の戦略として短期社員をたくさん雇って、仕事が一斉に減り、いらなくなったら、一気に切るというリーマンショックの頃の派遣切りみたいなことが可能だ。
長期派遣社員を欲しがる企業側の心理
長期の契約を結ぶ企業は、もちろん長期的な計画で、雇っている企業もいる。今年1年は忙しくなる見込みがあるから、1年間だけの派遣社員をたくさん雇うこともある。これは大企業にありがちだ。
しかし、その他の心理としては派遣→正社員にしたいと考えている企業もある。短期派遣に比べたら人を雇おうという意思が見える。もし派遣から正社員を希望しているのであれば、事前に「正社員になれる可能性はありますか?」と聞いてみると良いだろう
ここでの注意点
企業がもし「正社員になれる可能性があります」といってもそれを鵜呑みにしないこと。あくまで可能性があるだけ。だから絶対に正社員になれるわけではないということを頭にいれておいてほしい。
正社員とアルバイトだけじゃダメなの?派遣社員がいる意味について
正社員とアルバイト2種類だけでも上下関係は成り立つが、なぜ派遣社員というくくりがあるのか?それはアルバイトを雇うにはデメリットがあるからだ
企業側がアルバイトを雇うデメリット
アルバイトのデメリットとしては雇われた側が辞めやすいということ。アルバイトをブッチしたという表現があるが、簡単にクビにされる可能性があると感じた働き手の心理として、そんな雑に扱われるなら行きたくなくなったらすぐに辞めてしまえばいいという心理が働く。
そのような心理を少しでも軽減する方法が契約するということだ。派遣社員で契約しますといわれると、アルバイトのように気軽な感覚では働きにくくなる。契約だからしっかり働かなければならないという気持ちが発生する。
アルバイトには責任感が欠けている人が多い可能性がある。契約を通じて少しでも責任感ある人間に働いて欲しいというのが、人を雇う企業の心理だ
給料はどれくらい?
時給だったり日給だったりいろいろある。俺の場合、時給1300円。工場だったので平日8時間勤務。日給に換算すると10400円だった。
- 時給1300円、平日8時間勤務(残業なし)の場合
- 出勤日数が多ければ月22日出勤できて228800円
- 出勤日数が少なければ月15日出勤できて156000円
派遣の仕事は時給だけを見がちだが、月に出勤できる日数で月収が大きく変わってくる。大型連休がある月だと出勤日数が少なくなってしまう可能性があるので、派遣の仕事をするときは出勤日数を意識して働こう。
俺が働いていた職場は、土日出勤は基本的に正社員が出勤で、派遣社員は休みという暗黙のルールがあった。どうしても仕事が回らない時だけ、派遣社員も出勤できた。
派遣社員のメリット
その職場がイヤだったら、仕事が変更できる
最初にいったように、派遣会社に登録をしている。今の勤め先がイヤだった場合、違う職場にしてほしいという変更が可能だ。派遣会社からしたら、職場はどこであれ「我が社で登録してくれたまま働いて欲しい」と思っている。働いている人は立場が弱いかと思いきや、そのような交渉もできる。
正社員と同じ、社会保険に加入できる
フリーターや自営業の人は国民年金を払っているが、派遣社員だと厚生年金に加入することができる。厚生年金の方が将来もらえる金額が多い。国民健康保険も市役所ではなく、派遣会社の健康保険に加入できる。企業の健康保険には傷病手当金などの制度があるので、例えば病気やケガで働けなくなったときには、企業の国民健康保険の方が断然良い。
労働基準法に忠実
正社員で働く場合、サービス残業とか残業代未払いなど、ブラック要素があることは、ネット情報やニュースなどを見ればわかると思う。しかし派遣社員に対してサービス残業を強要をしてしまうと、先にも言ったように「あの職場はイヤだ」という意見がたくさんでてくるだろう。だから正しい労働時間や残業代をもらいやすい環境なのである
残業代の場合、労働基準法では1日8時間労働で、8時間を超える仕事をした場合、それ以降の時給が25%上がる。本当はどの会社も守らなければならないことなのだが、守られていない会社が多い事はネットの情報を見ればたくさん出てくる。労働基準法に忠実なのも派遣の特徴だ。だから残業が多い職場で働くことができれば、かなり多くの残業代をもらうことができる。そして有給もしっかりある
正社員になる前に職場の雰囲気を知る事ができる
正社員で入社して、すぐに辞めてしまうと自分の経歴に傷がつく。派遣で入社した時、もし辞めてしまっても「その仕事は派遣だったので、契約更新終了しました」という口実ができる。その職場で働きたい!!と思ったらそのまま働き続ければいい。俺もこのやり方で「派遣→正社員」になった。
派遣社員のデメリット
ボーナスがない、あっても少ない
派遣社員はアルバイトよりは良い条件だが、正社員よりは悪い条件。そう考えたときに一番のデメリットはボーナスがもらえないことだろう。ボーナスがある正社員とない派遣社員では、年収が大きく違ってくる。
契約期間までしか仕事が保証されていない
これも先に言ったように派遣社員だからこそだ。職場によって違うのでしっかり確認しよう。俺の場合、更新の話を持ってくるときは更新が終わる1ヶ月前に、次も更新します。という話がきた。
例えば6ヶ月更新だった場合、1月~6月末までが契約期間だが、更新についての話が来るのはだいたい5月末くらいだろう。話が来なかったときは自分から派遣会社か職場の人に聞いてみるといい。知らない間に話しが進んでいると次の仕事に移るのが遅くなってしまうからね。
俺が経験してわかったデメリット
派遣社員以外にも正社員がいる。ここに上下関係が生まれてしまう。人間である以上好き嫌いがあるので、どんなに正しいことを言っていると思っても、正社員がいうことを優先的に聞かなければならない。
そして、正社員の人と自分と合わない場合なんかは最悪だ。正社員が「アイツは使えない、アイツはいらないやつだ」と言い出して嫌われたら、その職場では圧倒的に不利になってしまう。好き嫌いの判断が正社員しだいなので理不尽な要求をされても「はい」といわざるを得ない状況にはなりやすい
そうなった時に逃げ道があればいい。例えば共働きで奥さんが派遣社員で旦那が正社員ならいいかもしれないが、派遣社員で一人暮らしなら俺はオススメできない。実家暮らしなら経済的な支えがあるので、今自分のいる環境をしっかりと考えて行動しよう
2008年にリーマンショックにより、当時に派遣切りにあってしまい、ホームレスになってしまった人がいると聞いた。派遣社員をやろうとしている人は正社員になるまでは、逃げ道を用意しておいた方がいい。
こんな人なら派遣社員をしてみてもいい!
特別な資格や能力がある人
俺が見た求人では、薬剤師、英語の翻訳、事務系の資格(Excel、Word)などを持っている人は、ない人に比べて、高い時給で働ける可能性がある。
ちなみに俺の場合はフォークリフトを持っていたので、フォークリフトを使う仕事だと高めの時給の仕事があった。しかし俺の時はフォークリフトを使用する求人が埋まっていて働けなかった。国家資格を持っている人や特技を持っている人は、求人次第で普通より高い時給の仕事につくことができる。
派遣から正社員になろうと考えている人
大企業の派遣社員なら特別な資格がなくても、給料が高い可能性がある。さらに派遣社員で認めてもらえれば正社員になれる道がある。最初から正社員として入社するにはハードルが高い大企業だが、派遣の仕事で認めてもらえれば入社できる可能性も十分にある。
逃げ道がある人
先にも言ったように、先の仕事が保証されていないので、経済的な逃げ道がある人ならやってもいい。逃げ道がない人なら、働いている間にしっかり貯金しておこう。リーマンショックはめったにない大不況だといわれているのでそこまで心配しなくてもいいが、リスクがあることだけ覚えておこう。
まとめ
派遣社員は大企業の社員になる方法としてとても有効だ。俺の知り合いでも派遣社員から大企業の正社員という人がいたし、俺も派遣から正社員になった過去がある
しかしそれとは逆で、急に仕事を失い、路頭に迷ってしまう人もいる。だからこそ逃げ道が必要だと思う。しかし良い仕事が見つかれば、生活は充実するだろう。
俺みたいに、正社員になることに抵抗を感じてしまった人なら、正社員になれる可能性のある派遣仕事を見つけて派遣→正社員の道も考えて見ると良いだろう。もしイヤならまた違う仕事を探せばいい。先にも言ったように、派遣社員なら「契約更新が終了したので、退職しました」という言い訳もできるので履歴書にも傷はつきにくい
正社員で働くことに疲れてしまった人は派遣で働いてみるのも一つの手だ
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